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研究院長挨拶

現在、世界は地球温暖化、パンデミック、飢餓、資源の枯渇、災害、高齢化をはじめとした多様で深刻な課題に直面しています。大阪大学は、社会の多様なステークホルダーとの共創(Co-creation)を活性化させ、新価値創造と卓越した人材の輩出を通じて、これらの地球規模課題の解決に果敢に挑戦してまいります。

特に、卓抜した新たな知の創出という観点から、本学は、中長期的な経営ビジョンである「OUマスタープラン」において、自由な発想が芽吹く研究環境の構築を掲げ、研究者の知的好奇心に基づく多様な基礎研究を推進しています。

高等共創研究院は、高度な研究マネジメント能力と高い倫理観を持ち、世界最高水準の学術研究を推進する国際的に卓越した若手研究者を雇用・育成するために、産業界や各種団体などから賜りました寄附金等によるご支援のもと、平成28年 12月に設置された全学組織であり、前述のビジョンを実践するうえで、非常に重要な役割を果たす場となっています。

高等共創研究院を所属とする特命教員は、兼任部局の研究環境支援のもと、世界最先端の研究ならびに共同研究推進のフラッグシップとなる研究を推進し、Industry on Campus の発展にも貢献しています。

まず平成29年度には、バイオサイエンス関連分野の研究者の雇用を開始し、その後、情報科学関連分野の研究者へと対象範囲を拡大しました。さらに令和2年度からは、ダイバーシティ&インクルージョンの観点から、大学の自己資金を充当し、文系分野も含めた全分野の卓越研究者を雇用する体制へと発展を遂げました。その結果、令和5年4月までに延べ21名の若手研究者を雇用しています。

皆様には引き続き、高等共創研究院への温かいご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

大阪大学高等共創研究院長
(大阪大学総長) 西尾 章治郎